主な論点
砂糖を使っていない商品にも異性化液糖など別の糖類が含まれる場合があります。
甘味を加える
でん粉由来の糖液を加工して作る、ぶどう糖と果糖を含む甘味原料です。液糖の名称によって組成が異なります。
菓子・飲料の甘味、質感、甘味の調整に使用します。でん粉由来の液糖を食品製造で扱う際の甘味調整にも使われます。
デンプンを酵素で加水分解してブドウ糖液とした後、異性化酵素(グルコースイソメラーゼ)を作用させて一部を果糖(フルクトース)に変換して製造します。
果糖の割合により「果糖ぶどう糖液糖」「ぶどう糖果糖液糖」等と呼ばれます。
砂糖を使っていない商品にも異性化液糖など別の糖類が含まれる場合があります。
文字列検索で『砂糖なし』の候補となっても、液糖・水あめなど別の糖類が含まれることがあります。低糖質かどうかは栄養成分表示を確認してください。
根拠の種類:WHO公衆衛生ガイドライン
WHOは食品に添加された単糖・二糖や、シロップなどに自然に含まれる糖類を遊離糖類の対象に含めています。遊離糖類の摂取を総エネルギーの10%未満、可能であれば5%未満にすることを勧めています。
根拠の種類:表示情報の制約
「果糖ぶどう糖液糖」と「ぶどう糖果糖液糖」は異なる組成範囲を示す名称です。原材料の有無だけで総糖質量や血糖変動の個別リスクを計算することはできません。
根拠の種類:日本の異性化液糖の分類・原材料表示の解釈
異性化液糖には果糖ぶどう糖液糖、ぶどう糖果糖液糖などの区分があり、果糖とぶどう糖の割合が異なります。いずれも加工食品に加える糖類であり、砂糖とは別の文字列として表示される場合があります。
根拠の種類:実際の商品検索上の論点
菓子の『砂糖』を文字列で除外しても、果糖ぶどう糖液糖や水あめを使う商品は残る場合があります。糖類の摂取に気をつけるときは栄養成分表示の糖質量と食べる量が重要で、原材料名だけから量を比較することはできません。
根拠の種類:日本農林規格(JAS)・農畜産業振興機構
異性化糖では、糖のうち果糖の割合が50%未満のものを「ぶどう糖果糖液糖」、50%以上90%未満を「果糖ぶどう糖液糖」、90%以上を「高果糖液糖」と呼びます。名称の違いには組成上の意味がありますが、それだけで個々の食品の総糖類量や健康への影響を順位付けできません。
| 項目 | 日本 | 米国 | EU |
|---|---|---|---|
| 規制の厳しさ | ゆるい | ふつう | ふつう |
| 制度上の扱い | デンプン糖化物を酵素(グルコースイソメラーゼ)により異性化してブドウ糖の一部を果糖に変えた液状糖であり、食品衛生法およびJAS規格に基づき一般食品原料(糖類)として管理されています。 | 21 CFR 184.1866に基づき、高果糖コーンシロップ(HFCS: High fructose corn syrup)として直接食品添加成分(GRAS物質)に認可されています。 | 指令2001/111/EC(特定糖類指令)において「イソグルコース(Isoglucose)」または「グルコース・フルクトース・シロップ」として規格化されています。 |
| 使用条件 | 食品原料として使用上限はありません。冷やすと甘味度が増す特性を持ち、清涼飲料水、調味料、冷菓等に極めて広く使用されます。過剰摂取は内臓脂肪蓄積や生活習慣病リスクに関与するため適正摂取が呼びかけられています。 | cGMPに従い適量使用されます。米国食事ガイドラインでは添加糖(Added Sugars)からの摂取エネルギーを総摂取の10%未満に抑えることが強く勧告されています。 | 食品原料として適量使用されます。かつてEU共通農業政策(CAP)により生産割当(クォータ)が課されていましたが、2017年に割当制度が全面撤廃されました。 |
| 原材料表示 | 果糖含有率によって名称が厳格に区分され、「ぶどう糖果糖液糖」(果糖50%未満)、「果糖ぶどう糖液糖」(果糖50%以上90%未満)、「高果糖液糖」(果糖90%以上)と表示します。 | 原材料名欄に「high fructose corn syrup」と表示します。Nutrition FactsパネルのAdded Sugars(添加糖)に必須計上されます。 | 果糖含有比率に応じて「glucose-fructose syrup」(果糖50%未満)または「fructose-glucose syrup」(果糖50%超)と表示します。 |
| 近年の見直し | 清涼飲料水等からの遊離糖類の過剰摂取が問題視されており、飲料メーカーによる甘味度調整や人工甘味料・糖アルコールとの併用による低糖化が進められています。 | 清涼飲料水等でのHFCS使用量低減に向けた業界の自主的な取り組みが進むとともに、Added Sugars義務表示の定着による消費者の選別が進んでいます。 | EFSA 2022年食事性糖類UL評価において、果糖を含む遊離糖類の摂取を可能な限り抑えることが推奨されており、域内での消費量モニタリングが継続されています。 |
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