主な論点
体内で分解されてぶどう糖になるため、糖質制限や血糖管理を行っている場合は栄養成分表示の糖質量と摂取量を確認してください。
おだやかな甘味と保水性を加える
でん粉を酵素などで分解して作られる、ぶどう糖が2分子結合した二糖類です。砂糖と比べておだやかな甘味を持ち、菓子の食感や保水性を整えます。
砂糖に比べて甘味度が低く(砂糖の約3〜4割)、食品の甘味のキレを整えたり、でん粉の老化抑制や保水性を保つ目的で和洋菓子に使われます。
デンプン液にβ-アミラーゼや枝分かれ切断酵素を作用させて二糖類(マルトース)を主成分に加水分解し、脱色・精製・結晶化します。
上品で穏やかな甘味を持つ二糖類です。
体内で分解されてぶどう糖になるため、糖質制限や血糖管理を行っている場合は栄養成分表示の糖質量と摂取量を確認してください。
還元麦芽糖水あめ(マルチトール主成分の糖アルコール)とは性質が異なります。糖類としての麦芽糖か、糖アルコールかを表示名で区別して確認します。
根拠の種類:公的公表資料・食品成分表
麦芽糖は小腸の粘膜に存在する二糖類水解酵素(マルターゼ)によってぶどう糖に分解されて吸収されます。1gあたり約4kcalのエネルギー源となり、血糖値の上昇に関与します。
根拠の種類:WHO公衆衛生ガイドライン
WHOのガイドラインでは、加工食品に添加される二糖類(麦芽糖やショ糖など)は遊離糖類(Free sugars)に該当します。健康上の配慮が必要な場合は、麦芽糖の有無だけでなく食品全体の炭水化物・糖質量を栄養成分表示で確認します。
| 項目 | 日本 | 米国 | EU |
|---|---|---|---|
| 規制の厳しさ | ゆるい | ゆるい | ゆるい |
| 制度上の扱い | デンプンを酵素(β-アミラーゼ等)で糖化して得られるブドウ糖2分子が結合した二糖類であり、食品衛生法上は一般食品原料(糖質原料)として流通しています。 | 21 CFR 184.1445に基づき、直接食品添加成分(GRAS物質)および一般糖質原料として管理されています。 | 指令2001/111/EC(特定糖類指令)等において、一般食品糖類原料として規格化されています。 |
| 使用条件 | 食品原料として使用上限はありません。砂糖の約30〜40%の上品で穏やかな甘味度を持ち、メイラード反応による良好な焼き色、デンプンの老化(硬化)抑制、結晶析出防止効果を持ち、和洋菓子、冷菓、みりん風調味料等に広く用いられます。 | 適正製造基準(cGMP)に従い各種食品で適量使用されます。 | 食品原料として適量使用(quantum satis)されます。 |
| 原材料表示 | 原材料名欄に「麦芽糖」「マルトース」と表示します。 | 原材料名欄に「maltose」と表示します。Nutrition FactsパネルのTotal SugarsおよびAdded Sugarsに算入されます。 | 原材料名欄に「maltose」と記載します。 |
| 近年の見直し | 低甘味化やデンプン老化防止機能、保水性向上を目的とした製菓・製パン・加工食品での物性改質原料としての利用が定着しています。 | 高甘味度の果糖や砂糖に代わる低甘味・テクスチャー改良素材としての利用が行われています。 | 製菓・冷菓分野における結晶化防止・物性安定化原料としての利用が維持されています。 |
資料の公表年とKS2|Know, Select, Stay Wellの調査日は別です。各資料の対象・条件は本文を参照してください。国内外の規制判断は適用地域や評価年が異なります。
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