主な論点
高甘味度甘味料であることだけを根拠に「下痢を起こす」とは分類しません。胃腸症状の評価には、個別の甘味料について実施されたヒト試験を用います。
少量で強い甘味を付ける
ごく少量で甘味を付ける合成高甘味度甘味料。EFSAは2025年にADIを再評価しました。
食品の甘味や風味を調整するために使います。大量に使う砂糖と同じ配合量を想定するものではありません。
アスパルテームのペプチド鎖のアミノ基に、3,3-ジメチルブチル基を還元アルキル化反応によって結合させて合成します。
砂糖の約7,000〜13,000倍という極めて高い甘味度を持ちます。
高甘味度甘味料であることだけを根拠に「下痢を起こす」とは分類しません。胃腸症状の評価には、個別の甘味料について実施されたヒト試験を用います。
アスパルテームとは別の添加物です。化学的に関連があっても同じ症状リスクとして扱いません。
根拠の種類:欧州食品安全機関の毒性・曝露評価
EFSAはネオテーム(E961)のADIを従来の2mg/kg体重/日から10mg/kg体重/日に改定し、現在認可されている用途・使用量で安全上の懸念はないと結論しました。これはEUの評価です。
根拠の種類:EFSAによる試験データの総合評価
EFSAはネオテームの分解生成物、遺伝毒性に関するin vitroデータ、動物毒性試験などを調べました。実験室で見られた一部の作用を食品としての通常摂取に直接当てはめず、摂取曝露と合わせて結論を出しています。
| 項目 | 日本 | 米国 | EU |
|---|---|---|---|
| 規制の厳しさ | ゆるい | ゆるい | きびしい |
| 制度上の扱い | アスパルテームの誘導体(ジペプチド系甘味料)であり、2003年に食品衛生法に基づく指定添加物(甘味料)として認可されました。 | 21 CFR 172.829に基づき、直接食品添加物(汎用甘味料・風味増強剤)として認可されています。 | 規則(EC)No 1333/2008 Annex IIに基づき、食品添加物E 961としてポジティブリストに収載されています。 |
| 使用条件 | 成分規格が定められています。砂糖の約7,000〜13,000倍という極めて高い甘味度を持ちます。使用量が極微量であるため生体内で遊離するフェニルアラニン量は無視できる水準であり、アスパルテームのようなフェニルケトン尿症(PKU)向け注意表示は不要です。JECFA ADIは0〜2 mg/kg体重/日。一般食品への使用基準(上限)はなく適量使用(GMP)です。 | cGMPに従い肉・家禽肉を除く食品・飲料全般に適量使用されます。FDA ADIは0.3 mg/kg体重/日。PKU警告表示は免除されています。 | 食品区分ごとに最大使用限度(清涼飲料で2 mg/L、菓子類等で個別上限)が設定されています。EFSA ADIは0〜2 mg/kg体重/日です。 |
| 原材料表示 | 「ネオテーム」または甘味用途で「甘味料(ネオテーム)」と表示します。フェニルアラニン化合物である旨の表示は義務付けられていません。 | 原材料名欄に「neotame」と表示します。 | 用途名と物質名またはE番号「sweetener: neotame」または「sweetener: E 961」と表示します。PKU警告表示は不要です。 |
| 近年の見直し | 他の高甘味度甘味料(スクラロースやアセスルファムK)との併用による甘味質の相乗改善や、コスト削減を目的とした調味料・加工食品での利用が定着しています。 | 熱安定性が高くベーカリー製品や卓上甘味料での長期的使用実績が蓄積されています。 | EFSA添加物再評価プログラムのもとで安全性の確認と摂取量モニタリングが実施されています。 |
資料の公表年とKS2|Know, Select, Stay Wellの調査日は別です。各資料の対象・条件は本文を参照してください。国内外の規制判断は適用地域や評価年が異なります。
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