主な論点
EFSAの2017年再評価ではペクチンE440iとアミド化ペクチンE440iiについて、報告された食品添加物用途で一般集団への安全性懸念はなく、数値のADIは不要と判断しました。 市販製品の表示だけでは使用量とE440i/E440iiの種類を確定できません。
食品を固め、とろみやゼリー状の食感を作ります。
柑橘類の皮やリンゴ粕から希薄酸性温水を用いて抽出後、エタノール等で沈殿させて精製・乾燥します。
果物由来の食物繊維(ポリガラクツロン酸)で、糖や酸、カルシウムと反応してゲル化します。
EFSAの2017年再評価ではペクチンE440iとアミド化ペクチンE440iiについて、報告された食品添加物用途で一般集団への安全性懸念はなく、数値のADIは不要と判断しました。 市販製品の表示だけでは使用量とE440i/E440iiの種類を確定できません。
ジャムやゼリーのゲル化・食感安定に役立ちます。果物由来の成分だが、添加物としての使用から生活習慣病予防などの効果は推定できません。
根拠の種類:規制機関の安全性再評価
EFSAはE440iおよびE440iiについて、食品添加物としての用途で一般集団への安全性の懸念はなく数値のADIは不要と判断しました。ヒトで36g/日を6週間投与した試験で有害事象は認められなかったが、すべての量や集団への保証ではありません。
根拠の種類:根拠と推測の区別
EFSAの2017年再評価ではペクチンE440iとアミド化ペクチンE440iiについて、報告された食品添加物用途で一般集団への安全性懸念はなく、数値のADIは不要と判断しました。 「天然由来だから絶対に安全」「増粘剤はすべて腸に悪い」という両方の断定は不適切です。評価対象の種類・純度・摂取量については区別が必要です。 食品に含まれる通常量で頭痛・下痢・アレルギー・血糖異常を引き起こすとの因果関係は、このEFSA資料からは導けません。高用量の食物繊維作用と通常の食品添加物としての利用を分けます。
| 項目 | 日本 | 米国 | EU |
|---|---|---|---|
| 規制の厳しさ | ゆるい | ゆるい | ゆるい |
| 制度上の扱い | 柑橘類の果皮やりんご搾汁粕から抽出される複合多糖類(ガラクツロン酸重合体)であり、食品衛生法上の「既存添加物名簿」収載品目(ペクチン:増粘安定剤・ゲル化剤)として管理されています。 | 21 CFR 184.1588に基づき、直接食品添加成分(GRAS物質)として認可されています。 | 規則(EC)No 1333/2008 Annex IIに基づき、食品添加物E 440 ((i) Pectin, (ii) Amidated pectin) としてポジティブリストに収載されています。 |
| 使用条件 | 成分規格あり。HMペクチン(高糖度・酸性下でゲル化)とLMペクチン(カルシウム等の多価金属イオンでゲル化)があり、ジャム、ゼリー、酸性乳飲料のタンパク質凝集防止に広く使われます。使用基準(上限)はなく適量使用(GMP)。JECFA ADIは「not specified」。 | 適正製造基準(cGMP)に従い各種食品区分で使用されます。 | 量子満足原則(quantum satis)が適用されます。ジャム指令(2001/113/EC)等で品質規格が規定されています。EFSA 2017年再評価でADIは「not specified」と再確認されました。 |
| 原材料表示 | 用途に応じて「増粘剤(ペクチン)」「ゲル化剤(ペクチン)」「安定剤(ペクチン)」、または2種以上の増粘安定剤併用時は「増粘多糖類」と一括名表示が可能です。 | 原材料名欄に「pectin」と表示します。 | 用途名と物質名またはE番号「gelling agent: pectin」「thickener: E 440」等と表示します。 |
| 近年の見直し | ジャムやフルーツソースでの利用に加え、植物性ヨーグルトやプラントベースミルクのテクスチャー安定化素材としての需要が拡大しています。 | 果物由来の天然食物繊維・クリーンラベルゲル化剤としての評価が定着しています。 | EFSAによる再評価が完了しており、食品用途での安全性が再確認されています。 |
資料の公表年とKS2|Know, Select, Stay Wellの調査日は別です。各資料の対象・条件は本文を参照してください。国内外の規制判断は適用地域や評価年が異なります。
特定の原材料を除外して検索しても、その原材料が不使用であることやアレルギー上の安全性は証明できません。購入時には現在のパッケージとメーカー情報を確認してください。