主な論点
EFSAはソルビン酸とソルビン酸カリウムを合わせたグループADIを2019年にソルビン酸換算11mg/kg体重/日と設定しました。これは急性中毒の境界値ではなく、生涯にわたり毎日摂取しても健康上の懸念がないと考えられる量の目安です。 ADIは欧州評価であり、日本の使用基準や個々の商品含有量を示していません。
カビや酵母などによる食品の腐敗や傷みを抑えます。
クロトンアルデヒドとケテンを縮合重合させてポリエステルとし、熱分解・精製してソルビン酸を得、これを水酸化カリウム水溶液で中和・造粒乾燥します。
世界中で最も広く使われている広域抗菌性(カビ・酵母・好気性菌抑制)の合成保存料です。
EFSAはソルビン酸とソルビン酸カリウムを合わせたグループADIを2019年にソルビン酸換算11mg/kg体重/日と設定しました。これは急性中毒の境界値ではなく、生涯にわたり毎日摂取しても健康上の懸念がないと考えられる量の目安です。 ADIは欧州評価であり、日本の使用基準や個々の商品含有量を示していません。
微生物による品質低下を抑えて食品の保存性を高めます。体内の健康効果を主張するものではありません。
根拠の種類:規制機関の毒性評価
生殖毒性の追加試験を踏まえ、ソルビン酸E200とソルビン酸カリウムE202のグループADIをソルビン酸換算11mg/kg体重/日に設定しました。評価された欧州の現実的な摂取シナリオではADIを超過しないと判断しました。
根拠の種類:根拠と推測の区別
EFSAはソルビン酸とソルビン酸カリウムを合わせたグループADIを2019年にソルビン酸換算11mg/kg体重/日と設定しました。これは急性中毒の境界値ではなく、生涯にわたり毎日摂取しても健康上の懸念がないと考えられる量の目安です。 「保存料だから必ず発がんする」という断定は2019年のEFSA評価から支持されません。一方、この評価だけであらゆる条件・用量の無害性が示されたわけでもありません。 頭痛・下痢・アレルギー・血糖上昇が、この物質の通常の食品使用で生じると結論付ける臨床根拠は、この規制評価だけからは得られません。特定症状の報告と因果関係は別途検証を要します。
| 項目 | 日本 | 米国 | EU |
|---|---|---|---|
| 規制の厳しさ | ふつう | ゆるい | きびしい |
| 制度上の扱い | 不飽和脂肪酸であるソルビン酸のカリウム塩であり、食品衛生法に基づく指定添加物(保存料)として管理されています。 | 21 CFR 182.3640に基づき、化学保存料(Chemical preservative)としてGRAS物質に指定されています。 | 規則(EC)No 1333/2008 Annex IIに基づき、食品添加物E 202(Potassium sorbate)としてポジティブリストに収載されています。 |
| 使用条件 | 食品区分ごとにソルビン酸として厳格な使用基準(上限値)が定められています(チーズ3.0 g/kg以下、食肉製品・魚肉練り製品・みそ・ジャム類2.0 g/kg以下、漬物1.0 g/kg以下等)。酸性下で強い静菌力を発揮します。JECFA ADIはソルビン酸換算で0〜25 mg/kg体重/日です。 | 適正製造基準(cGMP)に従い適量使用されます。チーズ、果実加工品、ベーカリー製品、ワイン等に広く利用されています。 | 食品区分ごとにソルビン酸当量としての最大使用限度が規定されています。EFSAは2019年に再評価を行い、グループADIを11 mg/kg体重/日(ソルビン酸当量)に改定しました。 |
| 原材料表示 | 用途名併記が必要であり、「保存料(ソルビン酸K)」または「保存料(ソルビン酸カリウム)」と表示します。 | 21 CFR 101.22(j)に基づき、「potassium sorbate added as a preservative」「potassium sorbate to retard spoilage」等、保存料としての機能表示が義務付けられています。 | 用途名と物質名またはE番号を併記し「preservative: potassium sorbate」または「preservative: E 202」と表示します。 |
| 近年の見直し | チルド流通技術や包装技術の向上に伴い合成保存料の使用低減が進む一方、確実な日持ち向上と食中毒菌・カビ防止のための安全基盤として適正管理が維持されています。 | クリーンラベル志向による発酵由来代替原料の研究が進む一方、水溶性の高さと安定性から飲料や菓子類で広く利用されています。 | 2018年に遺伝毒性データ不足を理由としてソルビン酸カルシウム(E 203)が使用禁止とされた一方、ソルビン酸カリウム(E 202)は安全性が再確認され厳格に運用されています。 |
資料の公表年とKS2|Know, Select, Stay Wellの調査日は別です。各資料の対象・条件は本文を参照してください。国内外の規制判断は適用地域や評価年が異なります。
特定の原材料を除外して検索しても、その原材料が不使用であることやアレルギー上の安全性は証明できません。購入時には現在のパッケージとメーカー情報を確認してください。