主な論点
「アミノ酸等」は小麦由来のグルテンの存在を直接示す名称ではありません。原料とアレルゲンは別に確認します。
うま味を加える
うま味を加え、食品の味を整える調味料です。代表例は昆布のうま味成分でもあるグルタミン酸のナトリウム塩(MSG)です。
加工食品の味の輪郭を整えます。グルタミン酸ナトリウム(MSG)など、アミノ酸系の調味料はうま味の付与に利用されます。
糖蜜やデンプン糖化液を原料に微生物発酵法で生産したグルタミン酸ナトリウム(MSG)等を中心に、他の調味料を複合配合して製造します。
アミノ酸が主成分の場合に「調味料(アミノ酸等)」と表示されます。
「アミノ酸等」は小麦由来のグルテンの存在を直接示す名称ではありません。原料とアレルゲンは別に確認します。
気になる場合は「調味料(アミノ酸等)」に使われた具体的な添加物名をメーカーに照会します。
根拠の種類:FDAの安全性情報・臨床試験の整理
FDAは添加されたMSGを一般に安全と認められるものとして扱い、敏感だと自認する人に対する試験で反応を一貫して再現できなかったと説明しています。大量のMSGを食事なしで一度に摂取した際に一時的な症状が起こり得るという報告も扱っています。
根拠の種類:国内の表示制度
「調味料」という一括名は使用目的を示します。MSGについての試験結果はMSGの評価として紹介し、核酸系の調味料など別成分の研究と分けて扱います。
根拠の種類:米国FDAの安全性解説・FASEB評価
MSGを摂取した後の頭痛や吐き気の報告はあります。FDAは報告だけではMSGを原因と確認できなかったと説明しています。FASEBの検討では、食事と一緒にせずMSGを一度に3g以上摂取する条件で、一部の人に一過性の軽い症状が現れる可能性が示されました。一般的なMSG添加食品の1食分は通常0.5g未満とされています。
| 項目 | 日本 | 米国 | EU |
|---|---|---|---|
| 規制の厳しさ | ゆるい | ふつう | きびしい |
| 制度上の扱い | L-グルタミン酸ナトリウム(MSG)などのアミノ酸、5'-リボヌクレオチドナトリウムなどの核酸、コハク酸などの有機酸、塩化カリウムなどの無機塩が、指定添加物として食品衛生法に基づき管理されています。 | グルタミン酸ナトリウム(MSG)は21 CFR 182.1においてGRAS(一般に安全と認められる物質)として例示・収載されています。5'-イノシン酸二ナトリウム(21 CFR 172.535)や5'-グアニル酸二ナトリウム(21 CFR 172.530)は食品添加物として認可されています。 | 食品添加物規則(EC)No 1333/2008のユニオンリストにおいて、「調味料(うま味調味料・風味増強剤:flavour enhancers)」としてグルタミン酸類(E 620〜E 625)やイノシン酸類(E 626〜E 633)などが収載されています。 |
| 使用条件 | 指定添加物として成分規格が定められています。うま味調味料として一般的な食品に広く使用でき、過剰使用を防ぐ自己規制(過剰添加による風味低下)が働くため多くの品目で数値上限は設定されていません。 | 適正製造基準(GMP)に従い、目的の調味効果を達成するのに必要な最小限の量で使用することが条件です。 | グルタミン酸類(E 620〜E 625)には個別食品区分ごとに最大使用基準(MPL)が定められており、多くの対象食品で個別または合計10 g/kg以下などの制限が適用されています。 |
| 原材料表示 | 「アミノ酸」「核酸」「有機酸」「無機塩」の4区分から使用した群を明記し、2区分以上の場合は主要なものに「等」を付けて「調味料(アミノ酸等)」のように一括名で表示します。 | 一括名での簡略表示は認められず、添加した個別物質名を明記する義務があります(21 CFR 101.22(h)(5)に基づき、MSGは「monosodium glutamate」と表記)。「天然香料」等の名称内に隠すことは禁じられています。 | 用途名(機能カテゴリー名)である「flavour enhancer」に続けて、個別物質名またはE番号を併記して表示します(例:「flavour enhancer: monosodium glutamate」または「flavour enhancer: E 621」)。 |
| 近年の見直し | 消費者庁の「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」において、「無添加」「うま味調味料不使用」などの表示が消費者に無添加=安全といった誤認を与えないよう留意事項が策定されました。 | FDAは「No MSG(MSG不使用)」表示について、遊離グルタミン酸を多く含む加水分解植物性タンパク質や酵母エキスを添加している食品に用いることは不当表示・誤認表示にあたるという見解を示しています。 | EFSAは2017年の再評価(EFSA Journal 2017;15(7):4910)において、グルタミン酸およびグルタミン酸塩類(E 620〜E 625)のグループADIを30 mg/kg体重/日に設定しました。高摂取群でADIを超過する可能性が指摘され、EU規制基準の見直し検討が継続されています。 |
資料の公表年とKS2|Know, Select, Stay Wellの調査日は別です。各資料の対象・条件は本文を参照してください。国内外の規制判断は適用地域や評価年が異なります。
特定の原材料を除外して検索しても、その原材料が不使用であることやアレルギー上の安全性は証明できません。購入時には現在のパッケージとメーカー情報を確認してください。