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INGREDIENT GUIDE · 高甘味度甘味料

アスパルテーム

主な役割

少量で強い甘味を付ける

少量で強い甘味を付けられる非糖質甘味料です。発がん性の証拠の分類と、日常的な摂取条件での安全性評価は区別する必要があります。

飲料、ガム、菓子などで砂糖の代わりに甘味を付けるために使用されます。甘味付けは食品中の役割であり、健康増進の効能を意味しません。

作り方・原料の由来

原料の由来化学合成
主な起源原料アミノ酸(L-アスパラギン酸、L-フェニルアラニン)

主に微生物発酵で生産されたL-アスパラギン酸とL-フェニルアラニンを化学的または酵素的にペプチド結合させ、メチルエステル化して合成します。

砂糖の約200倍の甘味度を持ちます。体内でフェニルアラニンに分解されるため、フェニルケトン尿症への表示義務があります。

分類高甘味度甘味料
資料11 件

主な論点

フェニルケトン尿症の人はフェニルアラニンを管理する必要があります。アスパルテームを含む食品表示を確認してください。 頭痛・めまい・胃腸の不快感・アレルギー様反応の報告についても比較試験を踏まえて説明しています。これらは確立した副作用と同じ意味ではありません。

表示で見る場所

IARCのハザード分類とJECFAの摂取量を考慮した評価は別の問いです。摂取量に関する研究を読む際は、試験で用いた量と食生活での摂取状況を比べます。

研究・制度から分かっていること

根拠の種類:国際評価(発がん性分類・リスク評価)

2023年のIARCとJECFAの結論

IARCはヒトの発がん性に関する限定的な証拠からグループ2B(発がん性がある可能性)に分類しました。一方、JECFAは許容一日摂取量(ADI)0~40mg/kg体重/日を維持しました。2Bは摂取量別の発がん確率を示す区分ではありません。

根拠の種類:WHOガイドライン(2023)

体重管理での長期使用について

WHOは、長期の体重管理や非感染性疾患の予防を目的とした非糖質甘味料の使用を勧めないという条件付き推奨を示しました。これは個別添加物のADIを変更する判断ではありません。観察研究には交絡の可能性があります。

根拠の種類:成人を対象とした二重盲検クロスオーバー試験(1987年・1994年)

頭痛:比較試験では結果が一致していない

1994年の研究では、摂取後に頭痛が起こると考えていた人を対象に、アスパルテーム摂取中の頭痛日数の割合が33%、プラセボ摂取中が24%と報告されました。一方、1987年の別試験では差が認められませんでした。特定の人が影響を受ける可能性は調べる価値がありますが、一般の人に必ず頭痛を引き起こすとはいえません。

根拠の種類:盲検比較試験・医学総説(2015年・2023年)

めまい・吐き気・消化器症状:報告はあるが一貫した結果は少ない

めまいや吐き気、消化不良、腹部症状といった報告があり、2015年の盲検試験でも症状を調べています。ただしアスパルテームと対照食品の間で明瞭な症状差は示されませんでした。非糖質甘味料全体を扱う総説にある消化器症状の報告を、アスパルテーム固有の発生率とみなすこともできません。

根拠の種類:盲検比較試験(1991年・1993年)

じんましん等のアレルギー様反応:報告と対照試験の違い

じんましんや血管性浮腫を経験したという報告があります。しかし1993年の二重盲検試験(21人)では、判定基準を満たす反応はアスパルテーム摂取後2件、プラセボ摂取後2件でした。1991年の研究でも、アスパルテームによる再現性のある過敏反応は確認されませんでした。

日本・米国・EUの規制比較

アスパルテームの規制と表示ルール(2026-11-02時点で確認)
項目日本米国EU
規制の厳しさふつうふつうふつう
制度上の扱い食品衛生法に基づく指定添加物(人工甘味料)です。砂糖の約200倍の甘味度を持つアミノ酸系高甘味度甘味料です。21 CFR 172.804に基づき、直接食品添加物(甘味料)として認可されています。食品添加物規則(EC)No 1333/2008のポジティブリストにおいて、甘味料E 951として収載されています。
使用条件使用基準により、通常食品において適正な使用が認められています。食品安全委員会のリスク評価およびJECFA基準に基づくADI(許容一日摂取量)は40 mg/kg体重/日です。21 CFR 172.804に定められた食品区分・条件に従って使用します。FDAが設定したADIは50 mg/kg体重/日です。食品カテゴリーごとに最大使用基準(MPL)が設定されています。EFSAによるADIは40 mg/kg体重/日です。
原材料表示用途名と物質名を併記し「甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物)」と表示する義務があります。これはフェニルケトン尿症(PKU)患者がフェニルアラニン摂取を管理できるようにするための必須警告表示です。原材料名欄に「aspartame」と記載するとともに、21 CFR 172.804(d)(2)に基づき「PHENYLKETONURICS: CONTAINS PHENYLALANINE(フェニルケトン尿症患者への注意:フェニルアラニンを含む)」という警告文を太字かつ目立つ形式で記載する義務があります。「sweetener: aspartame」または「sweetener: E 951」と表示し、規則(EU)No 1169/2011 Annex IIIに基づき「contains a source of phenylalanine(フェニルアラニン化合物を含む)」の注意書きを表示する義務があります。
近年の見直し2023年7月のWHO傘下機関(IARC/JECFA)による同時評価公表を受け、内閣府食品安全委員会はQ&Aを公表し、現行のADI(40 mg/kg)の枠内での摂取であれば安全性上の懸念はない旨を再確認しました。2023年7月のIARCによる「発がん性の可能性あり(グループ2B)」分類に対し、FDAは根拠とされた研究に重大な欠陥があるとして異議を表明し、現行の承認基準およびADI(50 mg/kg)下での安全性を支持する公式声明を発表しました。EFSAは2013年に包括的再評価を完了しADI 40 mg/kgを支持しました。2023年のWHO発表後も、EFSAおよび欧州規制当局はJECFA評価と整合する科学的知見に基づき現行基準を維持しています。
規制比較の出典(8件)

日本

米国

EU

評価・資料の時系列

  1. 研究論文・レビュー:Schiffman ほか:アスパルテームと頭痛の比較試験
  2. 研究論文・レビュー:Garriga ほか:過敏反応の再現性に関する対照試験
  3. 研究論文・レビュー:Geha ほか:じんましん・血管性浮腫の対照試験
  4. 研究論文・レビュー:Van den Eeden ほか:アスパルテームと頭痛のクロスオーバー試験
  5. 研究論文・レビュー:Sathyapalan ほか:アスパルテーム感受性の二重盲検試験
  6. 公的評価:WHO/IARC/JECFA: aspartame hazard and risk assessments
  7. 公的機関資料:食品安全委員会「アスパルテームに関するQ&A」
  8. 公的評価:WHO: non-sugar sweeteners guideline
  9. 研究論文・レビュー:Haga ほか:非糖質・低カロリー甘味料の急性有害事象に関する総説
  10. 大学・研究機関:名古屋学芸大学:人工甘味料と健康(総説)
  11. 制度・参考資料:やまのうち歯科医院:アスパルテームについてのコラム

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根拠となる資料

  1. WHO/IARC/JECFA: aspartame hazard and risk assessments ↗(2023・公的評価・確認日 2026-10-23)
  2. 食品安全委員会「アスパルテームに関するQ&A」 ↗(2023・公的機関資料・確認日 2026-10-23)
  3. WHO: non-sugar sweeteners guideline ↗(2023・公的評価・確認日 2026-10-23)
  4. Van den Eeden ほか:アスパルテームと頭痛のクロスオーバー試験 ↗(1994・研究論文・レビュー・確認日 2026-10-23)
  5. Schiffman ほか:アスパルテームと頭痛の比較試験 ↗(1987・研究論文・レビュー・確認日 2026-10-23)
  6. Sathyapalan ほか:アスパルテーム感受性の二重盲検試験 ↗(2015・研究論文・レビュー・確認日 2026-10-23)
  7. Geha ほか:じんましん・血管性浮腫の対照試験 ↗(1993・研究論文・レビュー・確認日 2026-10-23)
  8. Garriga ほか:過敏反応の再現性に関する対照試験 ↗(1991・研究論文・レビュー・確認日 2026-10-23)
  9. Haga ほか:非糖質・低カロリー甘味料の急性有害事象に関する総説 ↗(2023・研究論文・レビュー・確認日 2026-10-23)
  10. 名古屋学芸大学:人工甘味料と健康(総説) ↗(2023・大学・研究機関・確認日 2026-10-23)
  11. やまのうち歯科医院:アスパルテームについてのコラム ↗(2023・制度・参考資料・確認日 2026-10-23)

資料の公表年とKS2|Know, Select, Stay Wellの調査日は別です。各資料の対象・条件は本文を参照してください。国内外の規制判断は適用地域や評価年が異なります。

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